2017年8月30日水曜日

ニホンミツバチ去る

ニホンミツバチが逃去したようだ。

昨日、オオスズメバチのトラップに囮を置いたとき、ニホンミツバチの巣門にハチの出入がほとんどなかった。オオスズメに襲われると和バチは巣内に引きこもってやり過ごす知恵がある。だから巣門に姿がなくても不思議はない。しかし、気にはなったので、巣箱に耳を当てて側面をノックしてみたが、シマリングの応答がなかった。少し嫌な気がした。

今朝、巣箱に近づいてもハチの姿がない。巣箱をノックしても応答しない。

巣内の写真を撮ってみると、ほとんどハチがいない。これは逃去としか考えられない。

 
ほとんどハチがいない

つい数日前には巣内はこんなだった。

 
3日前の巣内

なにをしていいのかわからず、しばし呆然。

こうなったら巣を開けて確認するしかない。

 
最上段にほとんどハチはいない

 
2段目にはまだ動き回るハチが

巣の作られている1段目と2段目を見る。1段目はほとんど空だが2段目にはまだいくらかハチが残っていた。逃去は決定的だが、これからどうすればいいか。

一度巣箱を元へ戻して、しばらく考えてみた。

いくらかハチは残っているが、この巣にはもう女王がいない。女王のいない群は、今後、消滅の一途をたどるしかない。春先の増勢の最中ならば巣内に次期女王候補となる王台がいくつかあって、それから新し女王が育つ可能性はあるが、今の時期ではそれは望めない。女王のいない群は、いままで働きバチの産卵本能を抑えていた女王フェロモンが巣内に供給されなくなるので、働きバチが産卵を始める。しかし、働きバチは受精していない。ハチの場合、無精卵でも孵化するが、産まれてくるのはすべてオスになる性質がある。オスは生殖以外なんの働きもしない。産まれてくる働きバチがいなければ、養い手がしだいにいなくなり、いずれ消滅することになるのだ。

しかし、まだハチは生きている。ここで巣を始末してしまってはハチたちは路頭に迷う。ただし、このまま放置すると巣箱はスムシの巣窟となる。それが自然のサイクルであると、スムシに巣の掃除をまかせる人もいるようだが、そうすれば巣内は目を覆うような惨状となる。とりあえず空になった最上段は取り外し、まだハチのいる2段目以降はこのままにしてハチたちの行く末を見守ることにした。

 
1段減らした巣箱

最上段の巣箱を外して巣枠を取りだしてみた。これらの巣枠は、最初にミツバチたちが飛来してくれたときに、待ち箱に使ったラングストロース式巣箱から、この巣箱の巣枠へ移したときの名残だ。竹串が通してあるのは、巣板を支えるためだった。当時のできたての軟らかい巣では竹串はあまり支えにならず、大きな巣は落ちてしまったが、これらはまだ巣が小さかったので上桟に固定できた。ほとんどはそのあとハチたちが構築した巣である。

 
最上段の巣枠

巣板は刃物で切り取ってビニール袋に移し、あとで蜜蝋を作ることにした。わずかに蜜の残った巣もあったので、それは切り分けて垂れ蜜を採ってみようと思う。

 
わずかに蜜の残った巣

すでにセイヨウミツバチは亡く、ニホンミツバチも去った。とうとう、ぼくはハチ飼いではなくなってしまった。

ハチの様子を見ることが生活のリズムのようになっていたので、ストンと支柱が外れたような感覚だ。いやあ、参ったなあ。

2017年8月29日火曜日

オオスズメバチの攻撃始まる

いよいよオオスズメバチの攻撃が始まった。

巣門を覆うトリカルネットに加えて、粘着トラップを巣の近くに置く。巣箱がスダジイの大木の下にあるので、落ち葉避けにポリカの波板で屋根を付けた。屋根がないとオオスズメバチより先に木の葉でトラップが埋まってしまう。

 
8月中ごろに粘着トラップを設置

粘着トラップは、まず囮のオオスズメバチを捕まえないことにはまったく機能しない。設置したのは巣箱のまわりでちらほらオオスズメの姿を見るようになった8月中ごろ。夏の長雨もあって、その後はぱったりオオスズメが現れず開店休業だった。

今朝、ひさびさにオオスズメが巣の周りを徘徊していたので、捕虫網で捕まえてトラップに貼り付けた。残酷だが生きたまま貼り付けて警戒フェロモンを発散させ、仲間をトラップに引き寄せるのだ。

 
囮のオオスズメバチ



夕方に見てみると、囮の2匹に加えてすでに2匹がトラップにかかっていた。

 
右端と中央奥がフェロモンでおびき寄せられたオオスズメバチ

ニホンミツバチの場合、セイヨウミツバチのようにむざむざ巣を全滅させられることはないようだが、オオスズメの執拗な攻撃に遭うと巣を放棄して逃去する可能性がある。いくら残酷でも防御ネットと粘着トラップは和バチの保護に欠かせない。


2017年8月13日日曜日

ニホンミツバチの様子

梅雨が明けたら雨が降り出し、盛夏というのに涼しい日が続く。なんだかおかしな気候の続く夏である。

天井裏に営巣した巣を駆除してもらって以来、ニホンミツバチの巣にコガタスズメバチの姿を見ることはなくなった。やはりあのコガタスズメバチたちは我が家の天井裏を住まいとして、わがニホンミツバチの巣を餌場としていたのだ。

ときおりオオスズメバチが姿を現すことはあってもまだ攻撃は仕掛けてこない。むしろキイロスズメバチを見ることの方が多くなった。キイロの場合は単発的な攻撃で、一匹犠牲を出すとそれでいったんは自分たちの巣へ戻るので壊滅的な被害を出すことはない。

あれ以来、これといってニホンミツバチに変化はないが、和バチたちが元気に巣を出入りする姿を撮ってみた。


ニホンミツバチの出入



2017年8月9日水曜日

ヒヨドリ営巣

実はとっくに終わった庭のビワの木にヒヨドリがしきりに出入をしている。

 
庭のビワの木

ヒヨドリが営巣したらしい。下から覗くと、だいぶ高い位置に巣が見えた。

 
ビワの葉叢を下から見上げると奥の方に巣が見えた

我が家ではヒヨドリの営巣は3回目になる。これだけでは絵がさみしいので以前の記録から写真を再録しておく。

最初はまだ引っ越して間もない2009年6月(2日5日)。このときは物置の前にあったイロはカエデに営巣した。このカエデは残念ながら枯れてしまった。

以下は2009年6月5日の写真


 

同じ年の8月には、今回と同じビワの木に営巣している。

以下は2009年8月13日の写真
 

 
すやすや眠る4羽のヒナ

最初の2回は手が届くほどの高さに巣があったのだが、今回のは脚立に立っても覗けないほどの高さにある。巣の中の写真も撮りたかったが、驚いたヒナが飛び出したりするといけないのでやめておこう。

2017年8月5日土曜日

早くもスズメバチ防御網を設置

去年使ったオオスズメバチ防御網の丈が長すぎたので、短く縮めて巣門のある巣箱の段だけを覆うように改修した。

ニホンミツバチはオオスズメバチに対する防御手段を心得ているのでセイヨウミツバチほど神経質になる必要はない。ミツバチの巣門へのアクセスをなるべく分散させて、オオスズメバチが待ち構えていても逃げられるようにしておけばいい。

 
巣箱1段分に丈を縮める

 
巣箱に仮設置して寸法を微調整

時期的にはまだ早いがオオスズメバチの働きバチの姿を巣の周辺で見掛けるようになったので、ついでに設置することにした。

 
上の木枠が袴の代わりに巣箱の間隙を覆う

 
スズメバチ防御網の設置完了

取り付け直後は多少ざわついたが逃去防止器のようは大騒ぎにはならなかった。

あとは粘着性の捕殺器を設置すればスズメバチ対策は完了。