2016年6月29日水曜日

ニホンミツバチの巣

ニホンミツバチの巣の中をちょっと覗いてみた。



観察扉を付けるまで知らなかったが、ハチは巣の中では飛ばない。内壁をせっせと這い上がっていく。いくら身が軽くても、花粉や蜜を集めたあとではけっこう苦労だろうなあ。

まだ3段目に巣ができていないが、作りだしたらまた撮ってみよう。


2016年6月28日火曜日

水飲み場

数日前から巣箱に近づくと蜂蜜の香りが漂うようになった。

昨日は、梅雨に似合わない快適な夏日だったが、ひさびさにセイヨウミツバチの時騒ぎを見ることができた。

衰退の一途を辿っていたセイヨウミツバチだがアピバールの処理(すでに終了)や女王の更新などの対策と、ニホンミツバチの巣板の導入などが刺激となって群の活力が戻ってきたのだろうか。

また、ニホンミツバチのアカリンダニ対策に使用するLーメントール(ハッカ)がバロアにも有効だというので処置してある。

とにかく、嬉しい。

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 完全にセイヨウミツバチの飼育圏となったニホンミツバチの巣板






2016年6月20日月曜日

No title

セイヨウミツバチの巣箱に挿入したニホンミツバチの巣板で、本格的な育児が始まっていた。

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挿入した和バチの巣板  6/11          現在の同じ巣板 6/20

上の写真を見ると6月11日に挿入した2枚の巣板が、現在は連続した一枚の巣板に改修されて拡大していることがわかる。

挿入した時点の和バチの卵、幼虫、有蓋蜂児はすべて洋バチの卵、幼虫、有蓋蜂児に置き換わっている。洋バチが育児を開始した範囲は濃い色に変色しているようだ。

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2016年6月19日日曜日

ニホンミツバチのダニ対策

追伸 06/20
巣箱の観察扉を開け、手であおって巣内の臭いを嗅いでみた。蜂蜜の香りとともに強くはないがハッカの香りがした。

セイヨウミツバチではバロア(ミツバチヘギイタダニ)が最大の敵であるように、ニホンミツバチではアカリンダニというやはりダニが同様の位置を占めている。いずれの場合も、対策に失敗すると最悪群の崩壊に至る。

アカリンダニはハチの気管支に住み着いて体液を吸いハチを衰弱させる。

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ハチの気管内のアカリンダニ By USDA (USDA), via Wikimedia Commons

洋バチのバロアについては対策は取った(シュウ酸滴下と粉糖)が有効ではなかった。殺ダニ剤アピバールの使用と女王バチの更新で、現在はなんとかコロニーに活気が戻ってきている。

和バチで同じ轍を踏みたくはないから、現時点でもっとも安全で効果があると思われるアカリンダニ対策としてLメントール結晶体(ハッカ)の処置を行った。この処置は農研機構の前田太郎さんが推奨しているものだ。

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2分して茶漉しの袋に

追伸 2016/06/21
メントールの処置量が多すぎるのではないかとのアドバイスがあった。巣箱の容量を計算したところその通りだったので半分の50gに減らした。ただ、通常の巣箱は巣門以外は閉じている。一方、Warreでは、上部がキルトによる通気性があり、かつ3面巣門で巣底を金網にした場合、巣内の換気量は大幅に大きくなる。同じ量を与えれば、気化したメントールの巣内密度はWarreのほうが相応して低くなるはず。その辺りの加減がまだわからない。

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最上段の上桟の上に麻布で隔てて置く        キルトを載せ

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屋根を載せ                    ガッチリ紐で固定

ハチにとくに変化は起きなかったが、この方法ではたして気化したハッカが巣内にまんべんなく行きわたるか気になる。


2016年6月17日金曜日

ミツバチのカニバリズム(共食い)

たまたま、ローワン・ジェイコブセン著『ハチはなぜ大量死をしたのか』(2009年出版)を読んでいたらこんなくだりがあった。

コロニーのたんぱく質のレベルを調整する役割は育児蜂の肩にかかっている。たんぱく質が少なくなると、まず、採餌蜂への供給をストップする。これでも足りないと、新しく生み出された卵や、若い蜂児を食べて、たんぱく質をリサイクルする。いよいよたんぱく質のレベルが悪化すると、女王蜂のすぐ後について、産み落とされる卵を次々と食べてゆく。…………つまり、たんぱく質のレベルが低下し、育児蜂がいよいよ空腹に耐えられなくなると、彼ら(←訳書ママ)はもっとも便利なたんぱく質資源である卵に手を出さざるをえない。

また、アメリカの養蜂家ランディ・オリバー氏も、彼のサイトのコロニーの盛衰を理解すると題した記事のなかで、次のように述べている。

蜂蜜と花粉のすべての蓄えを食い尽くした飢えたコロニーは、まず卵、つぎに若い蜂児、それから発育し蜂児を共食いする。ただし、ふつう有蓋蜂児は食べない。なぜなら、有蓋蜂児には餌を与える必要はなく、これらの蛹がコロニーの生きのびる唯一の可能性だからだ。


以前の記事で触れたが、共食いはミツバチの生態系における「摂理」のようである。



2016年6月16日木曜日

残念ですが

セイヨウミツバチとニホンミツバチの産卵で面白い違いがある。洋バチの卵は産卵直後から3日ほどは巣房の底に直立していて、その後に斜めになるのに対して、和バチの卵は最初から斜めになっているという。だから、卵が巣底で直立していれば、それはセイヨウミツバチの女王が生んだ卵ということになる。

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6月10日にニホンミツバチの巣から取り出した巣板 巣房底に卵が斜めになっている 

上の写真の巣板をセイヨウミツバチの巣箱へ移したものを、今日、写真に撮った。1週間ほどでずいぶん汚れたものだ。

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6月16日 卵は巣底で直立~やや傾いている

洋バチの巣に導入した和バチの巣は、卵、蜂児、有蓋蜂児がいたのだが、卵以外はすべてきれいになくなっていた。しかし、直立した卵があることから、これは洋バチの女王が和バチに巣に産み付けた卵ということになる。12日に内検したとき、この巣板を洋バチの女王がたしかに歩き回っていた。

巣房のサイズは洋バチより少し小さいが、このあと幼虫となって蓋がされてセイヨウミツバチが孵るのだろうか。


新しい巣門の出入り

台座交換から一晩経った。

ハチたちの順応は予想したより早く、まだ少ないながら側面の巣門からも出入りするハチの姿も見える。



台座の上面を金網にして、巣箱の底全体をハチの出入り口にする方法もあるが、スズメバチ対策をどうするか見通せなくて、今回はやめておいた。

こうして4面巣門の台座が具体化すると、別のアイディアも浮かんでくる。

台座の4面に広い窓を開けて、5mm程度の金網で覆って出入り口とし(←スズメバチブロック)、内部的には台座と巣箱は素通しにする手もありそうだ。台座はブロックに載せ、落下物はそのまま地面へ落とすのはどうだろう。地面へ直接というのが心配なら、底も金網にするかあるいは地面にムシロかドンゴロスでも敷いておく。

ははは、思考操作は果てしなく続く…………


2016年6月15日水曜日

夏用台座など

ニホンミツバチは暑さに弱いといわれる。巣が脆くて温度が高くなると落ちてしまい、それを嫌ってハチが逃去するという。

その対策として台座の底板を金網に換えて下部を開放し、巣門も1カ所だけでなく4面すべてを巣門にして通風をよくする手がある。

和バチ入居以来、ハチが出入りできるだけの簡易台座でごまかしてきたので、夏対策をした台座に切り替えることにした。ついでに、手直しした改良半枠も導入する。

現在、4段構成で上部から1段に上桟、2段に半枠が入り、3、4段は空洞で、それらが簡易台座に直に乗せてある。

3段を改良半枠にし、4段は空洞のまま扉を付けて内部を撮影できるようにし、簡易台座は夏用の金網底4巣門付きに交換する。ただし、巣箱がスダシイの大木を背負っているので、真後ろになる巣門は閉じておくことにした。

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左から 新しい台座(4面巣門網底)、4段(扉付き)、3段(改良半枠入り)

いくら和バチが活発でもまだ巣は3段目の箱まではきていなかったから、交換作業は簡単だった。現行の3、4段の壁面にはハチが多数張り付いていたが、巣がないので取り外しても実害はない。

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台座、4段、3段を差し替え 奥に旧4、3段 右に簡易台座が置いてある

野地板に巣門を彫っただけの簡易台座が約9cmの高さの台座に変わったので、巣門がその分高くなる。帰ってきたハチたちは、まず旧巣門の辺り、つまりビールケースの底の辺りに集まり、しばし右往左往したのち、上部の新しい巣門へ入っていく。すんなり入るものもいれば、何度か入り直す慎重なハチもいる。巣門の位置が変わることの影響が一番心配だったが、さほどの戸惑いもなく対応している。

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帰巣したハチたちは元の巣門の位置に集まる     正面右手にも巣門 裏の巣門は閉じた



4段目の扉を開けて、内部を撮影してみた。ここ(3段目)に巣板ができはじめたら、4段目に新しい箱を入れ、扉のある現4段目は5段目になる。

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内部観察用の扉                  カメラで巣内を撮影

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巣箱はすぐに静かになった


2016年6月14日火曜日

No title

巣枠(半枠)をまた手直しした。

まず、ベニア板のスターターの幅を半分にした。プロジェクトの先輩は、おそらくハチはスターターの先端から巣を作り出すだろうと言う。勝手な思い込みで、ベニア板を巣で包んでくれるだろうと想定していた。そう言われればそうだと、短くすることにした。

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最初の半枠スターター               スターターの幅を半分に

次に、スペーサーはネジをやめた。スターターに使ったベニアの端材を2枚貼り合わせ、釘で枠に打ち付けることにした。スターターのベニアが2.5mm厚だったので、重ねればぴったり5mmになる。端材流用でじつに経済的。

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スペーサーはスターターのベニアの端材を流用


ニホンミツバチの捕食者

少し離れてニホンミツバチの巣箱のある森の方をみると、いままではハチたちが四方へ飛び立ってゆく直線的な軌跡が見えるだけだった。が、ここ数日で様子が変わった。

遠目では判然としないが、多数の昆虫がその辺りを遊弋するようになった。何が飛んでいるのか近寄って目をこらすとトンボだった。どうやらコシアキトンボらしい。やつらは、ハチたちを捕食する。

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青空を背景の1匹しか写っていないが森を背景として多数のコシアキトンボが群れている

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コシアキトンボ From Wikimedia Commons

ふだん見掛けないトンボだが、Webで調べると森のなかの池などに棲息するとある。そういえば、この森の中の道を北浦の方へ下っていくと大きな池がある。そこから大挙、押し寄せてきたのか。

トンボの数があまりに多いので、これではハチたちがどんどん減ってしまうと案じられて、しばし観察した。巣から出たハチの描く直線的な軌跡がトンボの群れの中を通過すると、近くの一匹が反応してツーッと接近するが、ハチはものともせずにすり抜けて目的の蜜源へ飛び去っていく。

すくなくとも巣から出るときはトンボよりハチの速度が勝っていて捕まらない。確認はできなかったが、ハチの帰りはどうだろう。腹一杯に蜜を溜め込んだハチや、自分の体重の半分くらいの花粉を運んで戻るハチに出発時の敏捷さは望めない。いきはよいよい、かえりは…………絶好の餌食になるかもしれない。

心配だ。


2016年6月12日日曜日

No title

王台の導入で知ったように、巣内に闖入した異物にハチたちは素早く反応する。ハッチさんのコメントにも不安をかきたてられて、様子を見てみた。

驚いたことに和バチの巣板に多数の洋バチが群がってさかんに動き回っている。ここしばらく、この巣でこんな活況は見たことがなかった。

さらに、驚いたのはこの巣枠に女王がいたことだ。女王は動きが早く、すぐに裏側に隠れてしまうので撮るのは難しかったがなんとか写っている。



様子を見るかぎり、どうやら共生の夢は甘かったか。多くの幼虫の姿は見えないし、有蓋巣房も一部蓋を取られて中が空になっている。巣底に削られたとおぼしき巣蓋の屑は大量にあるが、幼虫が落ちていないので、カニバリズムがあったのかもしれない。そういうとまがまがしいが、彼女らにとっては手近な栄養の循環にすぎないのだろう。言い訳がましいがその意味ではムダにはならなかった。


2016年6月11日土曜日

No title

巣枠の変更で、幼虫や有蓋蜂児のいるニホンミツバチの巣板をムダにしてしまったと書いたが、その夜中に、気がついた。取り出してしまった和バチの巣板をセイヨウミツバチの巣箱に移せば、洋バチが和バチの幼虫や有蓋蜂児の面倒を見てくれる可能性がある。

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洋バチの巣枠に和バチの巣板を固定する

イヌがネコの子に乳を与えるようなものだが、こうしたことは養蜂の世界では珍しいことではないらしい。

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特等席に設置(下から3番目の白い巣枠)

気掛かりなのは、気づくのが遅くて、一晩あいてしまったこと。その間、働きバチの世話もなく冷えてしまった巣板に放置された幼虫たちが生きのびられたかどうかである。


2016年6月10日金曜日

巣枠の変更/ニホンミツバチの幼虫と卵

巣箱交換から10日、ニホンミツバチ用のWarre巣箱の2段目を上桟式から半枠式へ変更した。

あれほどダメージを与えたのだから、まだ巣作りは2段目へは達していないだろうと思っていたが、判断が甘かった。半枠の構造や寸法を決めるのにぐずぐずしているうちに、ハチたちは驚くような速さで2段目に巣板を構築していた。

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交換した2段目  取り外した巣板 →       黄色の濃いのは巣箱交換時に落下

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じつに精密な六角形

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花粉

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有蓋巣房(内に蛹)と幼虫

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卵 巣材が透明なので裏側の巣房の卵も見えている

ハチたちに申し訳ないが、巣板の移転はまったく予想していなかったので、すべてがムダになってしまう。


ニホンミツバチの巣枠を変更

ラ式からWarre(ニホンミツバチ用の縮小サイズ)への引っ越しのとき、はじめて和バチの巣に触れて、あまりの脆さに驚いた。これだと上桟だけで巣板を保持することや、まして上桟を掴んで巣板を内検するなどとてもできそうにない。

さらに、和バチ用のWarreは、標準のWarre巣箱を京都週末養蜂の会の重箱式巣箱(内寸220mm四方)に縮小し、上桟もそれに比例して縮小しただけのもの。和バチのビースペースへの配慮などなかった。

そこで、あれこれ調べた結果、上桟の幅24mm、間隔を5mmに変えることにした。その結果、上桟は6本から7本に増え、巣箱と接する両端は11mmとやや広くなった。分割板で余分な空間を塞ぐことも考えたが、重箱式の蜜巣の断面写真をみると両端は広めになっているので、そのままにした。

さらに、上桟に縦桟も半分ほど付け、巣作りのスターター兼巣板の構造強化のために上桟の下にベニア板を差し込むことにした。ベニアには和バチの蜜蝋を塗布してある。

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最上段はもうハチたちにまかせることにして、2段目以下はこの半枠を使う予定だ。


2016年6月9日木曜日

伊豆大瀬崎

いやあ、懐かしい、地図関係のツイッターをながめていたら西伊豆の大瀬崎の写真が目に飛び込んできた。ドローンからの撮影で、だいぶデフォルメされて近景が誇張されている。実際はもっとすっきりと伸びた地形。

ここは今を去るウン十年前、中学の臨海学校で毎夏訪れた場所。湾の奥に見える白い建物のあたりに長屋のような宿泊施設があった。当時は知らなかったが、日本での臨海学校の発祥がわが中学だったという。


出典 http://www.sankei.com/smp/photo/story/news/160605/sty1606050010-s.html
DAN杉本氏のリツイートより

いまでも鮮明な思い出は、岬の右手、灯台があって船の浮かぶ辺りで、溺れかけたこと。

細かく憶えていないが臨海学校では水練の時間以外は自由行動だったと思う。ひまつぶしに同級生らと岬の突端まで散歩に出た。当時は病弱で体育の授業はつねに見学で、水練にも参加できなかった。多摩川沿いで育ったのだから泳ぎは嫌いではない。臨海学校へきて泳げないのもしゃくだからと、同級生を待たせて灯台の前あたりで泳いじゃったのだ。

岬の右側は外海で、岸から離れると強い潮流がある。2かき3かきと泳ぎ出すと、たちまちその流れに飲み込まれ、岬の先端方向へどんどん押しやられた。こうなると戻ろうとしても戻れない。見ていた仲間たちも驚いたろうが、こちらも焦った。いまなら、流れにまかせて体力を温存するが中学生にそこまでの知恵はない。バタバタもがくところを、通りかかった漁師の舟に救いあげられた。あれがなければその先の人生はなかった。


2016年6月7日火曜日

No title

このところ、ニホンミツバチに振り回されてセイヨウミツバチの投稿がおろそかになっていた。

じつは王台移入に失敗したあと、もう一度王台に移入を試みて、再度失敗した。

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 2回目の王台移入 ハチ数が少なく有蓋蜂児房が点在する状況は群の衰退を示す

最初のときは女王は羽化したが、2回目はそれ以前に王台の基部を働きバチに食い破られてしまった。

二度の王台移入に失敗した理由は、おそらく、保険として旧女王を王篭に隔離しただけで、巣内に温存しておいたからだと思われる。隔離はしても女王のフェロモンは放散されているから、そのまま新しい女王を導入しようとしても敵視されてしまったのだろう。

幸運なタイミングで、プロジェクトの先輩が個人として飼っている2群を1群に合同するため、一方の女王が余分になる。その女王を導入してみたらどうかと、ありがたい提案を受けた。こちらとしては、願ってもないことで、その女王の導入を試みた。

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まだ女王と働きバチが中にいる     解放後の容器 手前の円筒に餌が入る

先輩が用意してわが家まで持参していただいた移入用の容器には、女王とお供の働きバチ数匹と餌(砂糖を蜂蜜で練ったもの)が入っている。これをわが家の巣箱に数日預けて、たがいに慣れたころに金網を開けて女王を解放する。そのまえに、旧女王は完全に退場を願わねばならない。南無南無。

途中で、ニホンミツバチの引っ越し騒動があって、少し時間が掛かったが、昨日内検してみると新しい女王は無事にわが家の群に受け入れられ、産卵を開始しており、3日齢ほどの幼虫も認められた。

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受け入れられた新女王

新女王の導入が劣勢挽回に繋がるか、今後の推移を見守るしかない。


to Ojerさん

分封の季節も終わり、もうそろそろ待ち箱を整理するころになった。

待ち箱にしたセイヨウミツバチの蓋にニホンミツバチの巣の痕跡が残っている。1列が巣板1枚を示し、左右へ分かれた穴状が巣房の付着カ所になる。

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 フライ返しで刮ぎ取った巣板の痕跡 右上に小さな巣板が残っていた

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取り残されたちいさな巣板       もとの状態

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くねりながらも平行している      こちらは途中で分岐している

自然状態においては、こうした複雑な構造を発現する巣板を、人間は「巣枠」という直線的な人工物で規制して、自分の都合にあわせて管理しようとするのだ。なんだか申し訳ない気がする。


花粉の搬入

まえにニホンミツバチ安住かを投稿したときは、まだいささかの不安がぬぐえなかった。しかし、ここ数日で、脚に黄色やオレンジ色の花粉を付けて帰巣するハチが日にひに増えてきた。子育てが再開された証拠で、これで少なくともあの引っ越し騒動に起因する逃去の恐れはなくなった。




2016年6月5日日曜日

アリ返し

四脚の受け皿に水を張るアリ対策は基本的に成功したが、屋根の雨除けを固定する紐がバイパスとなることが判明した。

あれこれ思いついたなかで、最有力と思われるのは紐にグリースを塗ることだった。しかし、アリには強力だが、紐が汚れて始末に悪いことが目に見えている。

次善の策として梱包用のガムテープを裏返しにして巻く方法を試みた。

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屋根の雨除けを固定する紐       ガムテープを裏返しに巻く

翌日、巣箱の表面にアリの姿はなかったが、紐を見ると、中型の黒アリがテープの粘着面を歩いている。しかし、いかにも歩きにくそうで8割り方登ったところで断念して降りていった。巣箱にアリがいないから効果はあったわけだが、執着心の強い個体なら突破するかもしれないし、大型のアリだとどうなるか。

で、さらに思いついたのが両面テープだ。粘着性はガムテープより数段強い。

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ガムテープの上部にさらに両面テープを巻いた

これがいまのところ紐経由のアリ対策、最終版だ。


2016年6月3日金曜日

ニホンミツバチの巣を覗く

引っ越し後はじめて、そっと巣内を覗いてみた。

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巣箱 屋根の向きは自由        キルト

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上布

おそるおそる上布を取ると、整然と列んだハチの頭が見えた。洋バチのように動き回ることはなく、黙々と巣作りに励んでいるように見える。

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 整然と巣作り

焦点が合わず中の写真は撮れなかったが、引っ越しのとき巣板の取り付けに失敗して、巣板が下の上桟に落ちたカ所はさすがに凸凹になっていた。整形しないかぎり巣板を取り出すことはできないようだ。