2017年4月29日土曜日

分封群は逃げた

分封群に逃げられたようだ。

昨夜、逃去防止器を設置したときに、巣内を撮影した写真が下記。

 
昨夜の巣内

昨日の記事に書いたように、あまりにオスバチの数が増えてどうなるのかと今日も1時半ころに様子を見に行った。逃去防止器は、昨日にもました混雑ぶり。逃去防止器のなかはオスバチであふれかえり、働きバチが出入しにくいようだ。昨日は早い時刻に一時的に開放したが、今日は1時半を過ぎていたのでそのまま開放した。念のためその後も2時半と3時半に様子を見に行ったが変わりはなかった。

 
1時半ころの逃去防止器

夕食後、明日に備えてまた逃去防止器を設置しにいった。

 
赤いピンを外して扉を開ける

巣内にカメラを差し込んで撮影した写真が下記。

 
今夜の巣内

ありゃあ! これだけのハチの激減は分封以外にありえない。懐電で集合板やら周囲の木立やらを照らしても、蜂球は見当たらない。

逃去防止装置を外したあとは1時間おきにチェックしたが、いったいいつ逃げたのだろう。昼前に旧女王が逃去防止装置をすり抜けて、逃げていた可能性もあるが、午前中も何度か見に行っている。第一、そんなにすばやく分封群が移動するのだろうか。分封群はとりあえず近場に蜂球を作り、そこで少なくとも数時間から数日を転居先の策定に費やすと思い込んでいたのだが。

ま、現状を受け入れるしかない。旧女王は去り、今の巣にはその第1子の処女王が残されたことになる。さらに第2子、第3子がすでに育っている可能性もある。そうなると第1子、第2子の分封が続くことになる。

最初の分封以後は巣内に残る女王はいずれも未婚であるから、第2分封以降を捕獲するには、この巣の主となる新女王の結婚飛行を許しつつ分封を防ぐ必要がある。

今後も逃去防止器は使うが、これまでのオスバチへの配慮は止めにして、女王の結婚飛行への配慮が優先する。つまり、今後は3時以降に逃去防止装置を外すことになる。

2017年4月28日金曜日

オスバチは急増

いまだ分封はないがオスバチが急増している。

今日、昼頃に巣箱の様子を見に行ったら、逃去防止器のために出られなくなった多数のオスたちがネットから頭を出して押しくらマンジュウをしていいた。

 
オスたちの押しくらマンジュウ

ちょっと可哀想だったので、一時的に防止器を開けて中にいるオスバチたちを放してやった。


オスバチたちの定位飛行

逃去防止器から出たオスたちはすぐに集合エリアを目指して飛び去ろうとはせず、そのまま巣の前で定位飛行を始めた。逃去防止器で飛行が制限されているためにまだ巣の位置が定かでない若いオスたちがほとんどだったということだ。

キエビネ

ニホンミツバチはいまだに分封しない。今日あたりはどうかな。

キエビネは毎年増えて、今年は10株になった。

 
古参の6株

 

 

 
若手の4株(手前が被っているが2株ある)

2017年4月26日水曜日

ハチたちに動きがない

絶好の分封日和もなくはなかったが、風の強い日が多かった。それにしても、それらしき動きがない。

 
落下した花粉を回収するハチ

 
11時ころの巣内の様子

こんなにあふれてるが、今日、明日の天気では?

2017年4月23日日曜日

分封まだかなあ

昨夜の巣内の様子。そろそろだと思うのだが。

 
ますますハチが増えている


2017年4月21日金曜日

夜の旋風行動

夜になって、明日に備えて逃去防止器を付けにいくと、巣門でハチが旋風行動をしている。

 
巣門で旋風行動をするハチ

逃去防止器を取り付けたが、よくみるとまだ旋風行動を続けている。

 
翅の動きがよくわかる

旋風は、巣内の温度調整やフェロモンの送出のための行動だというが、この場合、どちらにも相当しそうにない。謎?

ハチは落ちている花粉を食べるか

14日から分封を期待しつつ観測しているが、すでに1週間が過ぎた。その間、こまめに巣箱を覗いているといろいろ気づくことがある。

今朝、逃去防止器を眺めていると、メッシュの前に落ちた花粉の塊に覆い被さるハチがいる。しばらくそこから動こうとしない。脚から落ちたばかりの花粉はラグビーボールのような形をしているが、すでに形がだいぶ変わっている。どうも花粉を食べているらしい。

 
落ちた花粉を食べているらしい

 
これしか残っていなかった

しばらくして、ハチが立ち去ったあとに残された花粉はだいぶ量が減っている。

はたしてハチは花粉を回収するために食べたのか、あるいは、メッシュの前に落ちていたので、出入にじゃまなメッシュの同類として齧っているうちに呑み込んでしまったのか。

2017年4月19日水曜日

分封はいつか?

今日、夜7時頃の巣内。

 
3段目にできたハチ球

ハチの数がだいぶ増えてきた。上桟の半枠(縦棒)は巣箱の半分の長さがある。ハチ球の頂点はもうそのくらいまで延びてきている。

それに今日はハチの出入が少なかった。

分封が近づくと、ハチたちは出ていくものも残るものも区別なく巣房に貯めてあったミツを自分のミツ胃に数日をかけて溜め込むという。そして、ミツを腹に蓄えたハチはおとなしくなるというのだ。当然、採餌に飛び出すハチも少なくなるだろう。

このハチ球はどこまで大きくなって、いつ出ていくのだろうか。

ハチは学習する

逃去防止器をはじめて試用したときの写真と、最近の逃去防止器の写真を並べてみた。

 
3月29日 試用時 開口を通過するときに落ちた花粉

 
3月29日 試用時の逃去防止器 巣門の下にも花粉が散乱

 
4月18日 昨日の逃去防止器 整然として花粉は落ちていない

比較してみると離着板の周囲の散らかり方の違いに気づく。はじめて逃去防止器を付けたときは、離着板や巣門の周囲に花粉が散乱している。いっぽう昨日の写真では離着板にひとかけらの花粉も落ちていない。別に掃除をしたからというわけではない。

最初に防止器を付けたときは巣箱に近寄れないくらいの大騒ぎが起きたが、慣れるにしたがって平静さを取り戻した。それと同時にハチたちは苦労してスクリーンの開口をくぐるときに、せっかく運んできた花粉を引っかけて落としてしまわないように通過するノウハウを身につけたのだ。

これは当方の勝手な思い込みではない。偶然だが、最近読んだ岩波新書の坂上昭一「ミツバチの世界」に同様の記述を見つけて嬉しかった。この本は1983年初版で中古でないと手に入らないが、血の通った記述に満ちていて一読に値する。

2017年4月18日火曜日

分封集合板

トリカルネット38mmメッシュの逃去防止器はオスバチが通れていることから女王もすり抜けるかもしれず、分封を事前に防げない可能性があることは覚悟した。

分封が発生して巣を出たハチたちは、あらかじめ探しておいた引っ越し先にすぐさま飛び去る訳ではない。いったん元の巣の近くでハチ球を作って新居候補に偵察バチを飛ばして吟味するのだ。トーマス・シーリーの名著「ミツバチの会議」はその間のハチの生態を克明に描写している。ハチたちは本命の引っ越し先が決まるまで数時間から数日、ハチ球の状態で同じ場所に止まっている。

そこで人間は悪知恵を働かせ、ハチ球の作りやすい場所を巣の近くに作っておく。これが分封集合板だ。分封集合板にもいろいろなノウハウがあって、日本各地にそれぞれ工夫を凝らしたものがある


 
野地板を貼り合わせる                裏に金網を打ち付ける

ハチが捕まりやすいように金網を裏に打ち付ける。

 
少し焼き目を入れる

 
枝の角度に合わせて設置

 
とまってくれそうかな分封群?

ここに分封群が止まってくれれば、かねて用意の分封群捕獲ネットで収容しようという魂胆である。

ハチたちの涙ぐましい努力

人間の勝手で設置された逃去防止器によってハチたちは涙ぐましいまでの要らざる努力を強いられている。



2匹は仲間の死骸を引きづり、1匹は巣蓋をくわえ、なんとかネット越しに巣の外へ出したいと苦労をしている。持ち出せる開口を探してネットの前面を駆けずり回るのだがどこからも出せない。

何度も観察しているのだが死骸にしろ巣蓋にしろ出せたところを見たことがない。だが、しばらくしてまた見に来ると不思議にそれらがなくなっているのだ。

ハチのためにもハチ飼いのためにも早く取り除きたい逃去防止器ではある。

2017年4月16日日曜日

設置2日目の逃去防止器

●後半に記事追加 21:21

2日目ともなるとハチたちの動きに落ち着きが見られる。

昨日は、逃去防止器には近づかず、巣箱の周囲を飛び回って巣門を探すハチが多かった。今朝は防止器のメッシュの奥に巣門のあることを知っていて、迷わずメッシュの前に降りたって自分が通れそうな開口を探しているように見える。その動きに慌てるそぶりがない。



じつは昨日の逃去防止器よりこの防止器のほうが開口は狭くなっている。

昨日の逃去防止器(開口部はメッシュ3個分)でオスバチが外へ出ていたので、製作中だった後続の逃去防止器はスクリーンの開口部を急遽メッシュ3個分から2個分に狭め、それと交換したのだ。ただし、高さは変わっていないので効果のほどはわからない。

以下追加

午後になって様子を見てみる。えらく出入が混雑している。とくに右端に出ようとするハチが集中しておしくらまんじゅう状態になっていた。左側はすいてるのに、こちらは入るハチが多く、それほど密集していない。ハチにはお巡りさんがいないので、この不均衡は解消しそうにない。



そういえばもう他の巣門も開いていい季節だ。南の巣門を開いてそちらにも逃去防止器を設置することを思いついた(これまで西の巣門だけ開いていた)。2つ巣門ができれば多少混雑も緩和されるだろう。

日没後、設置作業を済ませた。

 
明日から南門も開く

2017年4月15日土曜日

逃去防止器の外にオスバチ?

3時前に逃去防止器を外しにゆく。

外すまえにしばらく観察していると防止器の外に、え!オスバチがいいる。昨夜、防止器を取り付けたのだからオスもすべて巣内にいたはず。それが外にいるということは、このスクリーンだとこんなに大きなオスでも出られるのか。オスバチは交尾空間から戻るとき、他の巣へ入り込んでしまことがあるので、他所から来たオスである可能性もなくはないが。

 
大きなオスが外にいる?

となると分封にそなえてスリムになっている女王も通り抜ける可能性がある。

まあ、そうなったらネットで捕獲できるような近場でハチ球を形成してくれて、それが他所にいかないうちに発見できることを願うしかない。

逃去防止器を設置した翌朝の様子



やはり騒動は起きていた。少なくともこのハチたちは巣を出るとき防止器を経験しているはずだが、簡単には慣れないようだ。見当違いな場所を徘徊するものや、通れる開口を探して苦労するものもあれば、すんなり通過するものも見かける。

これでも最初に試用で付けたときに比べると混乱は少ない。

まだ防止器の中にオスの姿は見えない。

2017年4月14日金曜日

逃去防止器を設置

4月10日に巣底のネットに多数のオスバチの蓋を発見し、12日にはじめてオスらしいハチの出入を見かけたと思ったら、今日はその数がおおはばに増えた。

 
左上に飛ぶオスバチ、巣門の上にもオスが2匹

巣の中もだいぶ賑わっている。

 
賑わう巣内

ハチの動きに気を取られていると、どこからともなく焦げ臭い臭いがする。不審に思って身の回りを確かめると、セーターの袖から煙が立ち上がっている。手でそのあたりを擦るとぽっかり穴が空いた。跳ね上げていた老眼の焦点がちょうどセーターの袖の辺りだったらしい。じっと動きを止めて観察しているから同じ場所に太陽光が集中したのだ。

やれやれ。

 
老眼と太陽光でセーターに穴が

はじめてオスバチの巣蓋を発見したときから起算して20日。今日あたりから分封の可能性が大きくなる。低温と雨天が続いたから遅れるだろうと思ってたが、今日のように急に気温が上がるとおちおちしていられない。

夜陰に乗じて逃去防止器を設置した。

 
逃去防止器を設置

明日の朝、もうしわけないがハチたちはまた大騒ぎをするだろう。働きバチはじきに出方を憶えるだろうが、体重オーバー?で出られなくなったオスバチはどうするか。数日後には、予想通り分封にともなうハチ髭ができて、無事捕獲できるか。

分封が起きるのは午前~2時ころまで。オスが交尾を目指して飛び出すピークは2時半~3時ころだという。とあれば、2時すぎに逃去防止器を外しても分封は起こらず、オスバチはまだ交尾に間に合う可能性が大きい。

このオスたちが交尾するのは関係のない別の巣の処女王だから、それが成功するかどうかはこの巣箱とは関係がない。また、交尾した雄は即死するからこの巣箱へ戻ることもない。しかし、逃去防止器を付けっぱなしでオスを出入させないのはひとの身勝手というもの。これからしばらくは、逃去防止器を付けたり外したりの毎日になる。

2017年4月10日月曜日

オスバチの羽化本格化・人工キンリョウヘン設置

種梅雨であいにくの天気が続いたが、今日はひさしぶりに好天の予報。

早朝、まだ巣門の出入はなかったが、巣内を観察しようとして扉を開くと、オスの巣蓋をくわえた働きバチが飛び出した。巣内を覗いてみると台座のネットに多数のオスの巣蓋が落ちていた。

追記 2017/04/12 「くわえた」と書いたが、あるいは胸と前肢で「抱えた」とするほうが正確かもしれない。2017/04/18 後日、逃去防止器のネット越し巣蓋を運びたそうとする涙ぐましいハチの様子を観察できるようになると、やはり「くわえた」が正しかった。

 
多数のオスの巣蓋

これほど多数のオスの巣蓋を見るのははじめてでだ。オスの姿はまだ見ていないが、いよいよオスの羽化は本格化したようだ。予想だと今週の後半以降に第1分封が起きる。

 
巣内の様子

京都ニホンミツバチ週末養蜂の会のニホンミツバチ分蜂マップでは、もうこの辺りを通り越して常陸太田で分封が報告されている。偵察バチのルアーとしてかねて用意の人工キンリョウヘンを待ち箱に設置した。

キンリョウヘンはシンビジュームに似たランの仲間。ニホンミツバチはちょうど分封時期に開花するこの花の香りに強力に引き寄せられる(セイヨウミツバチはなぜか無関心)。その香りを人工合成したものを新居を探す偵察バチのルアーとして使う。

 
ゴム紐を十字掛けした黒いネットが人工キンリョウヘン

人工キンリョウヘンの説明書には巣門のすぐ上に設置するように書いてある。去年はそれを真に受けて待ち箱ごとに人工キンリョウヘンを用意した。しかし、このルアー安いものではない。ハチの習性からして、この近くまで引き寄せられたらその周辺も探索するだろうと、今年はひとつだけにした。

 
待ち箱4台にルアーはひとつ

上の写真のすぐ左側に我が家の和バチの巣箱があるので、人工キンリョウヘンがそちらの分封にどう影響するか読めないが、ここ以外に場所もないのでやるだけやってみる。

2017年4月5日水曜日

分封群捕獲ネット

逃去防止器で分封を未然に防止すれば、防止器の周囲にはハチが蝟集してハチ髭ができるはず。これをごっそり捕獲するためにネットが必要になる。

台所にあった竹カゴと野菜ネットなどのありあわせを組み合わせて即製。

 
赤は野菜用の収穫ネット、白は洗濯前の衣料などを入れるネット?

とらぬタヌキは続く…………

2017年4月1日土曜日

いつ分封が起きるか

いつ分封が起きるか分かれば世話はないと笑われそうだが、ネットの情報を漁ってみるとある程度の見当はつくと思われる。

蜂飼い日記 Q&A(Q4、Q8)
(もっとも「ニホンミツバチのQ&A」の信頼できる投稿者ハッチ@宮崎氏が、オスバチの巣蓋がまったく落ちなくても分封したという例外を報告している)。

ざっくり見積もれば、オスバチの巣蓋が落ちだして20日くらいで分封が発生する。

ところでオスバチの巣蓋って?

当方も知らなかったのだが、じつはすでに当方のニホンミツバチの巣で見掛けていた。

 
オスバチの巣蓋

 
巣底で拾ったオスバチの巣蓋

おそらく最初に目撃したのは早めに見積もって3月26日。となると分封は4月9日から始まる週に起きるだろうと予測される。

なるべくハチには不要の苦労はさせたくない。さすれば、我が家の巣箱に仕掛ける逃去防止器はこの週のはじめから設置すればいいのではないか。もちろんそれまでに、オスバチがたくさん巣箱の周辺を飛び回るような事態が起きれば別であるが。

また1群しかいない我が家のハチで試す勇気はないが、逃去が発生するのは午後2時ころまでという情報を信じるなら、1日のうち2時以後は逃去防止器を外し、夜陰に乗じて付け直すほうがハチには優しいだろう。