2018年1月27日土曜日

ベーコンの燻製

ひさびさにベーコンの燻製を作った。

これまでの方法から、3点変更したことがある。

いままで発煙箱と燻製箱を分けて、前者で250Wのヒーターでチップを燃やして、その煙をパイプを使って燻煙箱に送っていた。そのほうが燻製箱(ヒーター1200W)の温度を制御しやすいと考えたからだ。今回は発煙箱を廃し、燻製箱の中で直接発煙することにした。

 
発煙箱を廃止                    発煙250W、加温1200W

理由は2つ。ひとつは、厳冬期に燻製箱内の温度を上げにくいこと。また発煙箱より燻製箱の温度が高くなると煙が燻製箱へ流れにくくなり、通気を良くするために燻製箱の上部をわずかに開けると、箱内の上部の温度が下がってしまうことだ。

吊るし棒を天井直下へ

もうひとつは、燻製箱の吊るし棒の位置を天井ぎりぎりまで上げたこと。これまで吊るし棒の上にも食品を置けるスペースを設けていたが、ほとんど使わなかった。

今回は500gの豚バラを6本、合計3キロ。

 
ピクル液に1週間ほど漬ける              ピクル液を洗いフックに掛ける

最後の変更点は風干の方法だ。これまでは燻製する前夜にベランダで干しておき、当日に作業場へ移していたが、今回は燻製箱内で風干することにした。これで作業工程は大幅に短縮できる。

ただし、防虫・防獣の対策が必要だ。燻製箱の上の蓋を外し、その替わりに防獣用の金網と防虫用のプラ・ネットを2重に張ることにした。


風干のため前日から肉を吊るす


防獣・防虫ネット 一晩かけて風干する

我が家の庭をテリトリーとして闊歩しているネコらにはたまらない誘惑であろう。案の定、夜中にはしきりにゴソゴソ物音がして、はては燻製箱に立てかけた野地板を倒して騒音を立てていたが、奴らの努力は虚しく終わった。


深夜、ネコに倒された野地板 零下4℃まで下がるとの予報で毛布を掛けておいた

当日は快晴であったが寒風が吹きすさび、日中でも気温3℃と厳しい条件だった。温度は、燻製箱内の上中下3カ所で測定。一番下は吊るした肉の内部温度を測定している。サーモのセンサーは温度を測定している肉の近くに設置。

 
温度測定・制御                    上中下3個所で測温

10時ころに電源を入れ余熱開始。サーモは55℃に設定して箱内温度60℃を目指す。体験的にこのサーモは設定温度より箱内は5℃ほど高くなる。

11時ころに箱内60℃に達し、温干開始。もっとも、肉はすでに庫内にあるので余熱時間も多少温干時間に加算したほうがいいかもしれない。

12時前にチップを投入して燻煙を開始、その後3回ほどチップの追加を行う。

13時、燻蒸を終了し、箱内80℃を目指し加温を開始する。

午後になると日差しは陰り、寒風は骨身にしみた。

16時、肉の内部温度が60℃に達する。さらに20分ほど箱内80℃を維持し電源オフ。あとは余熱で放置する。

夕食後に蓋を開けて出来を確認。


ベーコン完成

やれやれ

ひさびさの燻製はなんとか完成した。第一印象はやや加熱しすぎたか? あとでカットしてみたが、ほどよいピンクの肉が残っていて問題なし。

発煙箱を廃して直熱式にしたのは成功だった。とくに、今回、寒波の最中だったから、もしそうしなければ温度を十分上げられなかったかもしれない。それと、発煙箱を使う場合より、あきらかに燻煙がしっかりかかっている。好みの別れるところだが、自分としてはややかけすぎが。

温干と余熱の時間は少し長すぎたかもしれない。次回は、60℃に達する前に見切り発車するか、あるいは風干した肉をいったん外に出して60℃になってから肉を入れなおすか(ちょっと面倒!)。余熱ももう少し短くてもよさそうだ。あるいは表面をもう少ししっとり仕上げるには、最後の加温の温度を70℃くらいに下げたらどうか…………などなど、思いつくことは限りない。

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