変成王台から女王を生産するつもりで、巣板の合同で勢いを付け、飼育群の多いハチ場へ場所を移して女王の交尾を目指したが、女王は産まれなかった。女王が不在になって2週間を過ぎてなお次の女王が誕生しなければもう可能性はない。
そうなればリンゴ群をハチ場で解放して、なんとか他の群の巣箱へ潜り込んでもらう算段だった。しかし、今回の作業の過程で、合同前のリンゴ群が病気持ちである可能性が濃厚となった。そうなると、ハチ場での解放は即ち病気の拡散に繋がる。最悪だが不可避の決断として、リンゴ群を当方へ戻してもらい焼却処分した。養蜂が嫌になる一瞬であった。
事の顛末を振り返ると、女王失踪の時点でこの計画は中止すべきだった。実は失踪以前に、この群が健全でない兆候をいくつか感じていたのだが、合同して変成王台から新女王を作り出すというストーリーに目を奪われて冷静な判断ができなかった。こういう痛い失敗をしないと、見ているものも見えないということを、この歳にして痛感した。
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