2018年6月14日木曜日

ヤマザクラ群の移動完了

一昨日は左(東)へ50cmほど移動した。今日は、後ろ(南)へ1mほど移動する。三脚の中心を少し後ろにずらせて設置。


 三脚をセット

上3段を吊るし、巣門段以下を目的地へ置く。巣箱を吊るしたまま、三脚の脚を少しずつ奥へ進めて、巣箱を奥へ動かすつもりだった。簡単なはずだったが、三脚の脚がツルニチニチソウのツルに絡んだり、移動先の柔らかな土に潜り込んだりと、いろいろ想定外が起きる。そのたびに巣箱が大揺れして、ハチたちに迷惑をかけた。

三脚ごと移動中


なんとか目的地へ

餌場から戻ってきたハチたちは一昨日同様に、巣箱のあったはずの空間を旋回する。前回は外役のハチが少なかったが、今日はまだ午前中だったから戻りバチがたくさんいた。元の巣箱の位置に立ってみるとハチたちは次々と体のあちこちに止まりハチだらけになる。これはまずいと身を引いて、観察を続ける。昨日より移動距離が長く、多少、左への変化も含まれていたせいか、なかなか巣門が見つけられず、こっちが心配になるほどだった。それでもしだいに巣門にたどり着くハチが増えだしてやれやれ。

帰巣したハチたちが巣門前で旋風行動をする。ニホンミツバチの旋風行動は巣門へ向かって風を送る(セイヨウミツバチは逆)のが普通だが、見てみるとほとんど向きはてんでんばらばら。旋風は巣内へ風を送るためとよく説明されるが、どうも違う感じがする。巣に大きな変化があったときに、それに対応するための行動が旋風なのではないか。だが、それがなぜ旋風なのか。フェロモンを撒き散らし、変わってしまった環境をはやく自分たちに馴染ませようとしているのだろうか。

帰巣バチの旋風行動


移動完了

これで3方をヤブに囲まれ、直射日光を受ける時間が短くなる。真夏に向けてハチたちには住心地がちょっぴり改善されたことだろう。

2018年6月12日火曜日

ヤマザクラ群移動と上桟設置

今日、ヤマザクラ群の巣門段に上桟を置き、位置を少々移動した。

実は数日前に3段目に上桟を置こうとしたが断念した。その前の 「ヤマザクラ群は上桟2段へ」が失敗していたのだ。2段目の上桟に針金で取付けた巣脾がうまく張り付いていず、3段目との境界を越えて垂れ下がっていた。上桟と巣脾の間に空間ができていて、このような巣脾をさらに切断するとどうなるのか見当もつかない。またハチたちに騒動と犠牲者?の迷惑を掛けるに忍びず、なにもせず巣箱の蓋をしてしまった。こうなると、もうヤマザクラ群は重箱式で飼うしかない。となれば、高温期の巣脾の落下防止を考える必要があるというわけで、巣門段に上桟を置いてその役目を務めさせることにした。

まだ巣箱はさほど重くはないが、ハチたちを騒がせないために吊り上げ三脚を使うことにした。

 
上から3段を釣り上げ この状態で巣門段に上桟を置いた(写真は撮り忘れた)

吊り上げただけではハチたちは静かなものだ。慌てて飛び出すハチなど1匹もいない。

 
3段目を下から覗く ハチたちに動揺はない

巣門段をまず隣のコンテナに移しておき、上3段の巣箱を吊るした状態を利用して振り子のように左側へ50cmほど移動した。

ミツバチの巣箱の移動は簡単ではない。ハチたちが巣箱の位置をしっかり記憶しているためだ。そのため巣箱を移動するときは、ハチたちの行動範囲(したがって移動空間を記憶している)である2k以上遠くまで一挙に運ぶか、近距離の移動のときは1日に前左右は30cm、後は1m以内としないと、ハチが巣箱へ戻れなくなるといわれている。30cmといえばほぼ巣箱の幅であるから戻れて当然だ。コンテナの幅の都合もあったが、試しに50cmほど動かしてみた。

戻りばちはほぼ元の巣箱の位置へ飛んできてなにもない空間をしばし旋回し、ほとんどが移動した巣箱に気づいて巣門へ入っていく。しかし、なかには近くのヤブに入り込んだり、来た方向へ戻っていったりするハチもいる。他に行くところもないからやがて戻って、仲間のいる巣に気づくだろう。

 
左のコンテナへ

 
移動後 コンテナの中央から右にずれているのは巣箱の移動距離を少なくするため

実はこのあとまだ動かす予定がある。これまでの巣箱の場所は、待ち箱の位置のままだったが、これからの盛夏に向かってはいささか日当たりがよすぎる。とくに西日を避けるために、奥のヤブへあと1mほど後ろへさげる。こうすればヤブに3方を囲まれ、真夏の日光の直射を避けることができるだろう。

『崖の上のポニョ』ではない、これ実写

ナショジオのツイッターに紹介されていた記事より。説明はツイッターでどうぞ。

当方はむしろ宮崎駿の『崖の上のポニョ』を思い出してしまった。



【動画】テイデ火山に沈む月(DANIEL LÓPEZ / IAC) ←オリジナルサイトはこちら


2018年6月10日日曜日

女王失踪群の救済

セイヨウミツバチの場合、女王が失踪しても、ある程度の資源(卵、幼虫、蛹、成虫、ハチミツ、花粉)を有する群であれば、残された働きバチたちが「変成王台」を作り、新しい女王を育て正常な群に復旧できる可能性がある。しかし、弱小なリンゴ群では自力回復は望むべくもなく、消滅は時間の問題だった。
変成王台
女王の卵は、働きバチが専用に
用意した王台という特大の巣房(女王バチは働きバチよりひとまわり大きい)に産み付けられ、孵化後は一生を通じてロイヤルゼリーが与えられる。一方、働きバチの卵は、普通の巣房に産み付けられ、孵化後3日はワーカーゼリー(ロイヤルゼリーと成分が異なり栄養価も低い)が、その後は花粉とハチミツが給餌される。ただし、卵自体は同じもので、働きバチ用の巣房に産み付けられた卵でも、孵化後3日以内にロイヤルゼリーを与えれば女王になる。普通の巣房に産み付けられた卵が、群の事情(女王の失踪や老衰)により、飼育方針が変わり後継の女王として育てられるときは、巣房もそれに応じて王台に作り変えられる。これを変成王台という。通常の王台は巣脾の下部に作られるが、変成王台はランダムな位置に出現する。
そんな状況をプロジェクトへ伝えると、複数の群を飼育するベテラン・メンバーのN氏から救いの手が差し伸べられた。N氏から個体数の多い充実した巣板を1枚提供してもらい、それをリンゴ群と「合同」して変成王台を作らせようというのだ。有り難く支援を受けることになったのは言うまでもない。

ハチたちは互いが同じ巣に属するかどうかを体臭で嗅ぎ分ける。異なるハチ群を無条件に混在させると、臭いの違うものは互いに攻撃しあい死骸の山を築く。そのため、闘争を回避して2つの群をまとめる方法がいくつか考案されている。今回は「新聞紙合同」を使った。といっても、当方がやったのではなく、巣板はもとより合同用の巣箱から必要な道具一式をN氏に持参願い、合同の作業も実施していただいたのであった。感謝感激である。

巣箱と継箱を用意し、巣箱にリンゴ群を入れて新聞紙を被せる(写真左側、新聞紙の下が巣箱、上が継箱)。新聞にはナイフで細い切れ目を入れておく。その上からN氏提供群の入った継箱を載せて蓋を閉める。このとき両方の巣枠の上桟に数滴のハッカ液を滴下しておく。

継箱には巣門がないので、継箱のハチたちはいずれは新聞の切れ目を食い破って下の巣箱へ侵入する。しかし、新聞を食い破るまでの時間経過と、ハッカ臭のマスキング効果によって、臭いによる互いの識別意識が薄れ、激しい闘いを起こすことなく両群は混じり合う。

 
新聞紙合同 継箱にN氏群、巣箱にリンゴ群

合同で十分なハチ資源が得られた無王群では、数日をおかずして変成王台が作られ、16日ほどで新女王が誕生する。さらに、この女王が交尾飛行に成功すれば、働きバチの産卵が開始されて、正常なハチ群として個体数を増やしてゆくことになる。ハチの飼育に想定外はつきもの。絵に描いた餅となることもあるが、リンゴ群単独に比べて成功の可能性ははるかに高まる。

ことの成否はいずれ報告しよう。

2018年6月8日金曜日

リンゴ群の女王が失踪

今日、2時半ごろに巣を見に行くと、巣門の右脇にハチの塊があった。よくみると中央に女王が居て、働きバチがロイヤルコートの体制を作っているようだった。いつまでたっても女王が動こうとしないので、女王だけつまんで巣内に戻した。



30分ほどして巣内を確認したが女王は見つからない。巣には幼虫と有蓋蜂児はいるが卵がみあたらない。孵化してまもない幼虫はいるが、こちらへ来てから産卵していないようだ。王台や変成王台は見当たらない。

今後、ハチたちが変成王台を作るにしてもいまの個体数では新女王を育て上げることができるか心配だ。

2018年6月6日水曜日

またセイヨウミツバチが

またセイヨウミツバチがやってきた。

近隣の同好会のメンバーからわがプロジェクトに巣枠付きの女王バチ4匹を贈呈いただき、当方も、そのおこぼれにあずかった。

昨日、そのメンバーのハチ場へ案内してもらった。これ以上なさそうな理想的な環境である。羨ましいほどだが、これはこれでひと目が少ないので、巣箱ごと持ち去るハチ盗人に用心しなければならないという。

そのメンバーのハチ場のひとつ 手前の巣箱は当方持参 奥に女王養成群の巣箱

女王養成群のなかから女王付きの巣枠を1枚頂戴して持参した巣箱に移す。

帰宅してすぐに、あらかじめ用意しておいた定位置に置く。持参した巣箱の底板はテーブで止めてあるだけだから、取り外して網底(OMF)の台に移し替える。

 
巣箱を定位置へ                    底板を外して網底の台に乗せる

 
巣内

おそらくハチたちは、環境の激変に戸惑っているだろう。さっそく砂糖水の給餌をする。

 
重量比1:1の砂糖水                ハチが溺れないように割り箸の筏

 
麻布を被せ                     ポリカ波板の雨除け

今日はハチの増加に備えて巣枠にスターターを付けた。通常、洋バチの飼育には巣礎を使うが、当方では巣脾は一からハチ自身に作ってもらう。巣枠の本来巣礎をはめ込む溝にベニヤ板をはめ込み、その先端が2mmほど出るようにして、そこへミツロウを塗る。これがスターターだ。

 
巣礎の溝にベニヤ板をはめ込む            ベニヤ板にミツロウを塗布

梅雨に入ってしまい条件は良くないが、少しでもハチたちの数が増えてほしいものだ。

2018年6月3日日曜日

ヤマザクラ群は上桟2段へ

踏ん切れずにぐずぐずしていたが、ヤマザクラ群も2段目に上桟をセットすることにした。ついでに3段目も増設し、巣門段も前面開扉巣門に入れ替える。さらに、夏に備えて巣底を網底(OMF)化する。

 
移行準備

カキノキ群の場合は、まだ巣脾が段を越えて伸びていなかったので、上桟を2段目にセットするだけでよかった。しかし、ヤマザクラ群はすでに2段目の中ほどまで巣脾が伸びているから、できている巣脾を途中で切断するという荒業をすることになる。切断した巣脾は針金で上桟に固定して、巣箱へ戻す。

 
貼り付いた巣脾を切り離す

 
長い巣脾は見台へ

 
短い巣脾は新しい巣箱へ

 
切り取った巣脾の断片 見台に切り取った残りの巣脾が見える

長過ぎる巣脾を見台に移して、適当な長さに切断。その断片を別に用意した上桟に針金で取付けた。しかし、ここからが誤算続きで、なかなかすんなりとは上桟に固定できなかった。この段階になると手はハチミツでべたべたで写真を撮っているゆとりはない。四苦八苦、冷や汗ものであった。

 
巣箱3段、前面開扉巣門、網巣底に移行完了

巣脾を切断すれば、その巣房の卵や幼虫や蛹は犠牲になる。巣房から溢れたミツに溺れるハチもいる。巣箱を動かせば、どう丁寧にやってもハチを潰してしまうこともある。今回は、巣脾を切断する蛸引きを温めるために用意した鍋のなかに飛び込んでしまったハチも数匹いた。早めに処置していれば、こんなことはしなくて済んだのだ。なんとか終わったものの、もう二度とやりたくない作業だった。後悔しきりである。

今回も素手・素面で作業をした。巣脾を切断するときは、何度もハチに手が触れることがあったし、終始、ハチの乱舞の中で作業を進めたが、ハチに刺されることはなかった。ゆったりした動作である限り、その動作主体が自分たちにとってどんなに危険なことをしているか、ハチは理解できないようだ。それにかこつけて人間は荒業をすることになるのだが。

夜になって巣内を撮影してみた。

 
網底 巣のゴミは網を通って下に落ちる 最下部は引出しになっていて掃除ができる

 
夜になって巣内を撮影 早めに3段目にも上桟をセットしよう

あとは、ハチたちが逃去せずに落ち着いてくれることを願うばかり。