東と南の巣門を閉じる
西の巣門だけ残して幅を狭める
南面を残すのが定石だが、この場所は冬季は西からの日射しが長く、ハチたちの出入もこの巣門が一番多い。
さらに、巣箱の隙間を充填剤で塞いだ。
隙間を充填剤で塞ぐ
セイヨウミツバチは樹脂などを採集してハチやに(プロポリス)を生成し、巣を補強する。ニホンミツバチにはその習性がないから、隙間は空いたままになる。巣箱を作った時点で隙間は塞いでおくべきだが、この隙間にはなかなか魅力的な使い道があった。ここにピッタリ耳を当てると、巣内でハチたちがたてる羽音を聞くことができる。隙間でなくても板に耳を当てると聞こえることは聞こえるが、音量と生々しさが違う。とくに隙間付近にハチが居れば、おどろくほど鮮明に羽音が聞こえる。
ときに挨拶代わりに側面をコンコンとノックするとシマリングが起きる。シマリングは、サッカー場でファンが行うウェーブのように、ハチが腹を上げて振る動作が巣箱内を駆け巡ることだ。そのときに軽快な波音のようにシャー、シャーという音をたてる。巣の外でも、スズメバチが巣門に接近したときなどは、付近にいるハチたちが一斉にこの動作を繰りかえす。
だから、ハチたちにとってはノックは挨拶どころではない迷惑行為だ。しかし、活発なシマリングはコロニーが健全な証拠とされている。健康診断で医者が聴診器を患者の胸に当ててポン、ポンと打診するのと同じだとして、勘弁してもらおう。
ちなみに、シマリングという反応はセイヨウミツバチでは起きない。セイヨウミツバチでも巣箱を叩けば反応はあるが、ただザワザワと羽音が高くなるだけだ。
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