夏用巣底では、巣内の温度が上がりすぎないように巣底全面を網として、外気が自由に出入りできるようにした。それは同時に、ハチたちの活動が生み出すゴミをそのまま地面へ落とし、巣内を清浄に保つ働きをもしていた。冬用巣底は保温のために外気を遮断するのでゴミが巣底に溜まってしまう。そこで、巣底を引出式にしてゴミの掃除をしやすいように工夫した。
冬用の引出式巣底 掃除しやすいように下敷きを置く
作業の手順はどの巣箱も同じだ。
カキノキ群
巣箱リフトで巣門段から上を引き上げる
冬用巣底を置く
網底を冬用巣底の上に戻す
作業終わり
掃除のときには引き出す
冬用巣底は吹き抜けになっている
引出部分を吹き抜けにしたのは理由がある。これまで強度や防寒を考えて裏側は閉じた構造にしていたが、そうすると掃除しにくい奥に巣ゴミが溜まってしまう。夏に向けて巣底を外したとき、そのゴミがスムシの巣窟になっていたのだ。吹き抜けにすれば引出の出し入れのときにいやでも隙間のゴミは外に押し出されてしまう。