2016年1月19日火曜日

No title

追記 2016/01/26
つらつら顧みるに、やはりというべきか、ハチにこれほど多くの被害をだしたのは、シュウ酸溶液の滴下量が多すぎたせいのようだ。当方のコロニーは5枠なのにどうも10枠分を処置したような気がしてきた。その日の午前中に、標準的な巣箱サイズの投与を前提にあれこれ処方を考えていたので、無意識にその量を作ってしまったのだと思う。初回の記述など見ると30mlほどとしているのに、3回目には50mlを処置したのではないか。

それにしても今回、多くの死バチが出たのはなぜか、こう考えてみた。寒さがまして、ハチの数が漸減し、以前よりもクラスター(蜂球)にハチが集中していた。実際に滴下する段になって、両側のシームにはあまりハチの姿がなかったので、中央部のシームにより量を増やして滴下した。そういえば、ひとわたり滴下し終わって、まだ溶液が注射器に残っていたので、もう一度中央部のシームに滴下しなおしながら、今日はすいぶん残っているなと感じた記憶がある。

やれやれ、ハチたちにはえらく過酷なことをしてしまって、申し訳なし。


��回目の処置をすべきかどうかだいぶ迷ったが1/15日に決行した。その理由は今年が暖冬だからだ。暖冬だとダニも生き残る可能性が高く、いま叩いておかないと春以降に急激の増殖する恐れがある。

翌日16日は早朝からみちばちプロジェクトの活動があったので、午後になって巣箱の外検をした。

巣門の前にはドキッとするほど多数のハチの死骸が横たわっていた。これほどの数を見るのは、10/19日にオオスズメバチの襲撃を受けていらいだ。

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まだ動いているものも多く、キエビネの霜除けの上に移した 

正常な成虫355匹、バロア症あるいは幼虫の状態で巣から出されたと思われるもの15匹。合計370匹。ふだんの外検では、あわせてもせいぜい30匹程度だ。

不思議だ。これまで2回の処置でこれほど多くの成虫が被害を受けたことはない。3回目の計量で目分量でもおよその見当はつくし、精度が高いとは思えないが、いちおう0.1gの計測ができる秤を使っている。シュウ酸濃度を間違えたとはわれながら考えにくい。

冬季でハチの体力が落ちていたのか、あるいは、これまで投与したシュウ酸が蓄積したのか。いろいろなサイトでシュウ酸処置についての事例は調べているが、これほどハチが被害を受ける報告は見たことがない。

ただ、救われるのはほかのハチたちがいたって元気なことだ。おびただしい死バチを仕分けしながらカウンターで計数していると、夏の時騒ぎのようにうるさいほどハチが飛び回っていた。

翌日の外検ではふつうの成虫15匹、異常な幼虫11匹で平常に戻った。ダニの死骸は16日が177匹、15日が44匹。2日の合計では2回目より少ないが、これはダニの総数が減少していると解釈できる。じゃなきゃ泣いちゃうよね。ははは。

最初からシュウ酸処置は3回で止めておこうと思ってはいたが、最後にハチの被害が急増するとは予想外だった。今後のダニ対策としては、暖かくなってラ式巣箱からWarre式へ移行するときに、粉糖処置をするつもりだ。

2 件のコメント:

hau さんのコメント...

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5月頃の人工分蜂に、北欧系のカー二オラン種女王蜂を導入すると良いかも知れません。カー二オランは、トウヨウミツバチと同じく互いに毛繕いの性質を持っているので、バロアダニ繁殖には耐性があります。
取扱い先「俵養蜂場・ビーラボクリニック」でサーチしてみてください。
海外養蜂事情に詳しい獣医師:俵 博氏レヴューも必読の価値があります。
Warre Hive製作中とのこと、ご紹介を楽しみにしております。
同時代の情熱を傾けたアルパイン・クライマーより。

ojer さんのコメント...

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ご教示ありがとうございます。俵養蜂所の資料は重要な情報源としてすべて目を通しています。カー二オラン種にも興味はありますが、手を広げるゆとりがありません。Warre式巣箱の本体はだいたいできてきましたが、屋根とキルトの細工がむずかしそうですね。いずれ記事にします。