味噌の仕込みで一番体力を使うのは大豆を潰して塩切りした米麹と混ぜ合わせる作業だ。大豆を潰すにはマッシャーを使っていたが、今年はミートチョッパーを試してみることした。うまくいかなければいつでもマッシャーに戻せる。まあ、体力の減退に応じたツールの導入ということだ。もっともこのチョッパーは台所の奥に眠ること40数年、その間まったく未使用の古参で、はたして機能するか?
2月27日
7キロの大豆は3.5キロずつ2回に分けて仕込む。我が家の鍋の大きさからも、自分の体力からも、一度で仕込めるのはこれが限界である。
大豆と水を入れた鍋を9時半に着火し、2時間ほどで大豆は茹が上がる。茹で上がった大豆は蓋付きの桶に移して保温しておき、すぐに2回目の豆を火に掛けておく。
ミートチョッパーをはじめて試してみた。緑の大きな漏斗は豆をたくさん入れられるが途中で詰まってしまう。
緑の大きな漏斗は豆がつかえてしまう
緑の漏斗に替えて小さなアルミ製を使った。
左手で豆を盛った漏斗を支え、右手でチョッパーのハンドルを回す。マッシャーと違ってほとんど力は要らない。ハンドルを数回回すと、穴の多数の開いたプレートから豆がニョロニョロと出てくる。大豆は完全に潰されて滑らかだが、いかにも手作りを思わせる粒つぶ感がまったくない。
潰した豆を右の大桶に入れ、左の小桶から塩切り麹をすくってまぶす。これを何度も繰り返す。
大桶に大豆と塩切り麹をすべて入れ終わったら、これをまんべんなく混ぜる。気軽に混ぜるといっても総量で13キロほどあるから相当な腕力を要する。
まんべんなく混ぜる
大豆と塩切り麹を混ぜ終わったら、仕込みの桶に詰め替える。このとき何層かに分けて、拳で突固めながら生地の空気を抜いてゆく。味噌は嫌気性の乳酸発酵だから、この空気抜きが重要。
今回はおまけにコブがついてきたので、それを途中で敷く。当然、旨味と香りがでるはずだ。
1回目の仕込みが終ったのは12時半を回っていた。
ちょいと昼ご飯休憩。もちろんその間、2回目の大豆は竈に掛けてある。
食後、2回目を開始。どうもミートチョッパーのニョロニョロに好感が持てないし、粒つぶ感も欲しいので、午後はマシャーを使って自力で豆を潰す。チョッパーより格段に労力を要するが時間的にはこのほうが早い。
3時半で2回目の仕込みが終了した。
最後に、桶と生地の間を酒粕で目張りして、ラップを掛け、中蓋と重石をして終了。
我が家の環境では、ラップで生地を密閉しただけでは周囲に黒カビが生えてくる。酒粕で目張りをすることでカビの発生を大幅に抑えることができる。
これで仕込み終了。
秋にはうまい味噌が味わえる。
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