その際、ただ1段目を持ち上げて2段目に上桟をセットするのではなく、すでにある程度の巣作りができている1段目の上桟の中から卵や幼虫の居るものを2本、2段目へ移す。
ヤマザクラ群
左側は見台。上桟をセットした巣箱を用意しておく
巣脾が巣箱の側面に固着していることが予想されるので刃を落とした蛸引きを用意した。
蛸引き
巣の奥から1、2枚目を引き抜き見台に置く
奥から1、2枚目の巣脾は難なく引き上げることができたが、3枚以降はすでに巣箱の側面に糊着していたので、蛸引きで切り離した。
3枚目 すでに巣脾は25cmほどまで伸びていた 先端部まで有蓋蜂児の巣房がある
3枚目の巣脾を巣箱から切離して見台にセットしてみると長さが25cmほどあった。しかも、先端部分まで有蓋蜂児の巣房がある。巣箱1段は18cmしかない。長さを18cm未満にカットすると、有蓋蜂児が犠牲になる。カットした巣脾を上桟に取り付けて巣内へ戻す手もあるが、今回、そこまで準備していなかった。ここは、上桟のセットは諦めて、取り出した巣脾付き上桟を元の巣へ戻すことにた。
取り出した上桟を元巣へ戻す
どうもお騒がせしました
今後、ヤマザクラ群の巣箱をどう管理するか、しばし悩ましい。
巣脾の成長は予想以上に早い。これでは10日遅れで捕獲したカキノキ群も上桟をセットしたほうが良さそうだ。
カキノキ群
こちらはまだ巣脾の固着はなかったが、巣脾の長さはすでに18cmを超えているものが3枚あった。
巣脾の長さ蛸引きで18cm内にカット
新しい巣脾 じつに美しい
カットした巣脾は1段目へ戻し、その他は2段目へ移した。
2段目を元に戻す
夕方の様子
いずれも荒療治だった。夕方、その後の巣内の様子を撮ってみた。
ヤマザクラ群
カキノキ群
とりあえずどちらも落ち着いているようで一安心。
しかし、解決すべき問題は差し迫っている。ヤマザクラ群は巣脾をカットして上桟式営巣を続けるか、あるいは落下防止棒を入れて重箱式に切り替えるか。カキノキ群もすでに2段目の巣脾長が巣箱の高さ18cmに達している。さらに3段目を継ぐべきか、あるいは巣門段を巣底に差換えて2段で営巣さすべきか?