2018年5月12日土曜日

第2分封を捕獲

このところ悪天が続き、巣内を見てもハチが増えて満杯になってきた。お天気さえ好転すれば、いつ第2分封が起きても不思議はない。

昨日(2018/05/11)はスッキリ晴れた。風は少しきつかったが分封が期待できる。朝7時から1時間おきに元巣の観察を続けたが、午前中はなにも起きなかった。


ハチ場へ向かう途中から撮影 左側のコナラの下に元巣がある

昼食後も変化なく、分封は明日かなあと思いながら、2時過ぎにハチ場へ向かった。すると巣門が騒々しい。空を見上げるとハチが乱舞している。

 
巣門からハチが溢れ出る                乱舞するハチたち

残念ながら巣箱の近くに掛けた集合板にはハチの姿がない。どこへ行くのかと見ているうちに、また第1分封と同じ様に消滅してしまった。やれやれ、またも出戻り分封かと落胆して、家へ戻る。ちょうど、上掲のコナラの森の写真を撮った辺りを通り過ぎようとしたとき、行きがけは見なかったハチが飛び交っているのに気づいた。立ち止まって周囲を見渡す。通路の右側はお向かいの畑、左側は丈3mほどもあるアズマネザサのヤブになっている。そのヤブに生えたエノキの若木に蜂球ができていた。笹の葉で覆われているのであやうく見逃すところだった。分蜂群は、近場に掛けておいた集合版には見向きもせず、巣から30mほど離れたヤブの陰に集合したのだ。これまで自然入居は2度経験しているが、飼育群の分蜂群が作る蜂球を見るのはこれがはじめて。


分蜂群はヤブの中に集合

どうにかこれを捕獲して、我が家の飼育群としたい。笊付きの捕獲網は用意してあるが、蜂球の高さが3mそこそこなので、その下に脚立を置き、そのうえに巣箱と巣底を載せておき、当方は脚立に登ってブラシで箱の中に蜂球を掃き落とすことにした…………と書くものの、なにせはじめての蜂球捕獲、無我夢中で細部はよく憶えていない。

そのまえにまずヤブを開かねばならない。エノキの下まで近づけるようにササを刈り、蜂球の全容が見えるようになった。


ヤブを開いて蜂球を直視 なかなか立派な蜂球だ

脚立の上に置いた巣箱を巣底ごと左腕に抱えて脚立を上がり、右手に持ったブラシで静かに蜂球を根こそぎにする。群はどさっと箱の中に落ちた。ひと掃きしただけでハチはまだ残っていたが、さらに刺激すると荒れるかもしれないので、残ったものは放置した。抱えた巣箱をまた脚立の上に戻して蓋を閉める。


 脚立の上に巣箱と巣底を載せておく

この作業も面布なし、素手でやってみたが、ハチたちはぼくを刺さなかった。しかし、重い巣箱を下ろす際などに数匹のハチを潰してしまったことは白状しなければならない。ハチを潰すとフェロモンが発散して攻撃的になるというが、そういうことはなかった。ハチを潰したことで自分が慌てて動作が荒くなるので、ハチが驚いて刺すのではなかろうか。たった一度の経験で大きなことは言えないが、たとえハチに刺されても反射的な動きをしないことを心すべきか。

 
残ったハチたち                     巣門からゾロゾロ入ってゆく

巣門は開けてあるので、そのまま夜まで置いておけば残りのハチも巣門から巣内へ入る。もしそうならなければ、箱の中に女王が居ないことになり、捕獲は失敗である。

分封前と後の元巣を比較しておこう。

 
元巣 分封前                     分封後

夜になって取り残されたハチがいないことを確認し、定住してほしい場所へ運んで、巣枠式の巣箱に移ってもらった。この巣箱はカキノキの脇にあり、アジサイ類に囲まれている。

 
定住巣箱へ移す                    やがて静かになって

翌日、夕方の様子。


カキノキ群

自然入居群に比べて強制入居群は定着しにくいという。願望も込めて、このハチたちをカキノキ群と呼ぶことにしよう。