2018年7月28日土曜日

コナラ群に継箱

 
コナラ群の巣門段がハチで溢れていた

先日、コナラ群を内見したところ巣門段までハチが溢れだしていた。そこで1段増設することにして新しい巣箱を組んだ。作り終わってから気づいたのだが、春以来、同じ場所に放置してある待箱のほうがコナラ群が使っている巣箱とサイズが合う。新規に作る巣箱は統一規格だが、プロジェクトから預かっている巣箱に2種類サイズがあり、それぞれわずかに板厚や内・外寸の違いがある。コナラ群にはプロジェクト由来の巣箱がそのまま使われている。

 
新しく組んだ巣箱                    待箱に使っていた巣箱

せっかく新しく作った巣箱だが使う機会はいくらもあるので、とりあえず待箱と差し替えて、待箱のほうを継ぐことにした。

 
巣門段の上に継箱を置く               3段目を下から覗く

 
3段目

 
増段完了 巣箱4段+巣門段 まだ段間の袴がない

 
増設翌日の巣内                    充実した蜂球

このブログを書いていて気づいたが、継箱は天地逆に置くべきだった。巣枠式の巣箱だと巣箱上端に上棧を掛けるアゴがあるので、それを利用して巣箱の落下防止棧を付けた。その惰性で、待箱にも上端に落下防止棧を付けてしまった。正確に言うと、巣箱は直方体だから上下の違いはない。意識としてそう思い込んだことになる。

しかし、コナラ群は重箱式なので落下防止棧は積んである巣箱の中間か下端にある。このままでは3段目下端と4段目上端で落下防止棧がダブることになる。写真「巣門段の上に継箱を置く」と「3段目を下から覗く」を比べてみるとよく分かる。作業中に気づきそうなものだが、ポリ。台風が去ったら天地逆に置き直すことにしよう。あ、そうそう、そのときは巣門段の十文字の落下防止桟は外さないとね。ははは。


2018年7月24日火曜日

東博の「縄紋」展

たまにはミツバチ以外の話題を。

横浜で同窓会があって上京したので、東博の特別展『1万年の美の鼓動 縄紋』を覗いてみた。とても半日ほどで見切れる内容ではなかったが、さすが東博の充実した展示だった。国宝の土器・土偶はすべて含まれるが、「土偶 縄文のビーナス」と「土偶 仮面の女神」は期間限定で731日以降でないと見られない。

体調がいまひとつで集中しきれなかったが、強烈な印象を残した土偶がひとつあった。それは「第4章 縄文美の最たるもの」で、国宝の土器・土偶だけを陳列した一角にあった「縄文の女神」(山形県舟形町 縄紋中期)だ。それぞれ個性的な国宝の土偶のなかでもこれは他と隔絶している。造形の高度の抽象性と洗練された面の構成は作者個人の属性からくるものか、それともその時代とその土地の人々が共有していた感性によるものなのか。わずかに、背中から腰へ掛けて滑らかに拭い取ったような曲面や頭部の髪型というか被り物のようなものに、プレースホルダーのみでまだ展示されていない「縄文のビーナス」(長野県茅野市 縄紋中期)と共通するものが感じられる。

  

 


縄文のビーナス 茅野市閃石縄紋考古館

縄文土器を日本の美術の原点とか源流とかいう表現を目にするが、火炎型土器や遮光器土偶のもつ力強い3次元的な空間認識と、琳派などに代表される平面的で限定的な形状処理のどこに連続性が感じられるのだろうか。DNA解析の深化や実験考古学の進展により現代日本人のルーツが徐々に解明されつつある。ただ同じ国土からこれらの土器が出土するというだけで、原点の源流のといわれても馴染めない。縄紋時代から現代まで通底する美意識のあることを、いやおうなく納得できる「縄紋」展をこの東博で鑑賞できる日がくるだろうか。

2018年7月10日火曜日

女王失踪群の救済ならず

ハチ仲間のみなさんの支援を得て女王失踪(リンゴ)群の救済を試みたが、失敗に終わった。

変成王台から女王を生産するつもりで、巣板の合同で勢いを付け、飼育群の多いハチ場へ場所を移して女王の交尾を目指したが、女王は産まれなかった。女王が不在になって2週間を過ぎてなお次の女王が誕生しなければもう可能性はない。

そうなればリンゴ群をハチ場で解放して、なんとか他の群の巣箱へ潜り込んでもらう算段だった。しかし、今回の作業の過程で、合同前のリンゴ群が病気持ちである可能性が濃厚となった。そうなると、ハチ場での解放は即ち病気の拡散に繋がる。最悪だが不可避の決断として、リンゴ群を当方へ戻してもらい焼却処分した。養蜂が嫌になる一瞬であった。

事の顛末を振り返ると、女王失踪の時点でこの計画は中止すべきだった。実は失踪以前に、この群が健全でない兆候をいくつか感じていたのだが、合同して変成王台から新女王を作り出すというストーリーに目を奪われて冷静な判断ができなかった。こういう痛い失敗をしないと、見ているものも見えないということを、この歳にして痛感した。

2018年7月6日金曜日

コナラ群の夏仕様

コナラ群の夏仕様に意外に手間取ってしまった。

コナラ群の構成は巣門段、網底段、引出段、台座だから、引出段を外し、台座を開口部のあるものに交換すればいい。しかし、網底段の高さが30mmしかないので二重網底の間隔が狭すぎるのと、金網を使っているので樹脂網に替えたい。

そこで、開口部のある基板と樹脂網の網底段を新たに作り、巣門段も巣板の落下防止棒を付けたものに差し替えることにした。

 
台座 開口部は金網の端切れでパッチワーク オオスズメバチの侵入を防ぐ

 
トリカルネット ハチが歩行しやすく巣ゴミの通過する3.8mmメッシュ 高さ98mm 

 
巣板の落下防止棒を付けた 少し太すぎたか

 
新しい台座、網底段、巣門段を置く

 
巣門段の扉を開いたところ               二重網底

 
お騒がせしました

2018年6月30日土曜日

巣箱を夏仕様の網底へ

今年は空梅雨かと思っていたら、それどころか6月に梅雨が明けてしまった。気温も一挙に夏へ。ミツバチも暑そうだから、巣箱を網底にして換気を良くする。

網底といっても網1枚で直接外気に曝すと、オオスズメバチは臭いを嗅ぎつけて台座の底へ潜り込んで網をガリガリ齧る。そうなるとハチたちは怯えてしまい、下手をすればそんな巣箱は捨てて逃去しかねない。そこで、ハチたちが直接触れる巣底段は樹脂網のトリカルネットとして、台座の板には巣箱の内寸に等しい開口部を設け金網を張る。二重ネットでハチを守るのだ。

カキノキ群は台座に巣門段を直接載せただけだから、台座を金網の開口部のあるものと交換し、その上に樹脂網の巣底段を置く。

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左巣底段、右金網開口部付きの台座        台座と巣底段

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台座と巣底を交換 手前下がこれまでの台座

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樹脂網と金網の先にビールケースが見える

巣底の工作をしていたら、そばの竹藪でオニヤンマが休んでいた。ミツバチにとっては天敵だが、そこは自然の摂理にまかせよう。

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休憩中のオニヤンマ

ヤマザクラ群は、巣門段、網底段、引出段、金網開口部のある台座という構成になっているので、引出段をとりはずせば夏仕様になる。

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上部を釣り上げる                網底段

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引出段                     金網開口部のある台座

引出段にハチの成虫の死骸がたくさん落ちていた。梅雨のあいだ雨で湿って膨張した引出が出せなかったのでしばらく掃除をしなかったせいだ。

巣箱を戻すときに、巣底段にハチがたくさんいたので、枠にヨモギを擦りつけた。ハチたちがヨモギの香りを嫌って枠に近づかなくなるのだ。

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網底段を元へ戻す 左のヨモギを擦り付けるとハチがいなくなる

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はいお騒がせ

どちらの巣箱も夏仕様にしたあとは、巣門の前で旋風行動をするハチがほとんどいなくなった。効果テキメンということか。

午前中はカキノキ群を、午後はヤマザクラ群を夏仕様にした。今日はそれだけで汗みずく。コナラ群は明日にしようか。


2018年6月24日日曜日

リンゴ群、一時転居

リンゴ群が順調なら、今週の後半に変成王台から女王が羽化・出房してくるはずだ。その後、3日ほどで交尾飛行に飛び立つ。

DCA(Drone Congregation Area)
ミツバチのオスは、巣内ではなんの働きもしないが(存在自体が巣内温度の保持に役立つという説もある)、午後の決まった時間帯になると巣箱から飛び出して、近くの空中の一定の場所に集まってくる。それをDCAと呼ぶ。ニホンミツバチの場合、DCAは大きな木の樹冠上空が多いらしい。未婚の女王も同じような刻限になるとDCA目指して飛行し、そこで交尾を遂げる。その場所が決まる仕組みには、近親婚(そのオスを産んだ親女王との交尾)を避ける工夫が含まれるだろうと思うが、まだよくわかっていない。女王の交尾は1度だけではなく1回の飛行で数匹のオスと交わる。哀れオスバチは交尾後、空中で即死する。交尾飛行も1日だけでなく数日繰り返されることがある。要は女王の貯精嚢に彼女が一生に使うに足る精子が留まるまで交尾は繰り返される。巣箱に残っているオスたちは交尾に失敗したダメオスばかりなのだ。

合同のとき、ハチ資源つき巣板を頂戴したN氏の意見では、この辺りはセイヨウミツバチを飼っている人が少ないから、交尾期間はプロジェクトのハチ場に移したほうがよいだろうとのこと。そこで、昨日、リンゴ群の一時転居とあいなった。当方には車がないから、巣箱は近所のプロジェクト仲間S氏が運んで設置してくれる。多謝である。

リンゴ群は小型の巣箱へ移した

以下の写真はS氏のブログ関東タンポポより拝借。

しばしさらば!  

プロジェクトのハチ場 奥に居候

変成王台で育った女王が羽化・出房し、このハチ場近くのDCAで交尾を済ませ、無事に帰巣してくれるか。女王は図体が大きい上に、生涯でこの期間しか飛行しない。飛ぶのが上手いわけがない。外界には鳥やトンボやクモにカマキリ、それにヒキガエルなど強力な捕食者が待ち構えている。

無事に我が家へ戻れよリンゴ群!!!

2018年6月15日金曜日

女王失踪群の救済(新聞紙合同の経過)

10日の記事、女王失踪群の救済のその後である。

新聞紙合同が順調に行くと、数日で噛み破られた新聞紙の破片が巣門から排出されるという。しかし、昨日(4日経過)になってもその気配がなかった。N氏に連絡すると、それだけ経てば直接合同しても構わないという。このままでは外に出られない継箱のハチは餓死してしまう。おそらく巣板1枚のハチだけでは新聞紙を噛み破るに至らなかったのだろう。

あいにくの本降りだったが、昼前に小止みになったのを見計らって直接合同を実行した。

 
新聞紙合同中                     上の継箱を取ったところ

上の継箱を外すと、ハチの死骸が目に飛び込んでくる。新聞紙はほとんど破られていない。破損個所もあるが、それはちょうど下の巣箱の上桟で塞がれている。継箱のハチは下へはまったく降りていなかった。

 
巣箱(女王失踪群)                 継箱(N氏群)

こういう天気のときはハチは機嫌が悪い。威嚇的に顔の周りを飛び回り、なかにはなけなしの髪の毛に飛び込むものもいる。落ち着いて巣脾の点検をしている余裕はなかったが、継箱に変成王台が2つ作られていることを確認した。無王群になって6日以上経過しても変成王台がなければ、女王の誕生する可能性はなく、この巣箱のハチたちはやがて消滅してしまう。予断は許されないが少しほっとする。

 
巣箱を閉じた

無事に女王が育ってくれることを祈る。